人口約6300人、高齢化率46%という徳島県神山町(葉っぱビジネスで有名になった上勝町のお隣です)。
そんな山間部の過疎の町に、5〜6年ぐらい前からでしょうか、移住者や企業がどんどん集まってくるようになりました。
その取り組みの仕掛け人というのが、NPO法人グリーンバレーの大南信也さん。
卒制展直前の母校・東北芸術工科大で行われた、コミュニティデザイン学科1期生卒業記念講演『創造的過疎から考える地域の未来』におじゃましました。
とても刺激を受け、講演後の名刺交換の際、講演の内容をブログに掲載したり引用やリミックスするものもOKとの許可も頂きましたので、しっかり消化して、自分の考えとMIXしていきたいと思います。
講演を聴きながらなので箇条書きですが、以下講演内容の備忘録です。
○創造的過疎とは
・過疎化の現状を受け入れ過疎の中身を改善する。
・若者や創造的な企業(人材)を誘致する事により、人口構成の健全化と、農林業だけに頼らない多様な働き方が可能な持続可能な地域を目指す。
○過疎地における課題・・・雇用がない・仕事がない
○神山プロジェクト・・・1、ワークレジデンス(仕事を持った移住者の誘致)。2、サテライトオフィス(場所を選ばない企業の誘致)。3、神山塾(職業訓練等による後継人材の育成)
○アイデアキラー・・・過去の失敗などを例に挙げながらアイデアを破壊する人
・アイデアキラーの特徴:難しい・無理だ・できない・俺は聞いていない・誰が責任をとる・あなたのために言っている・前例がない(→時代の歯車を回すチャンス)
・アイデアキラーにならないためには・・・1、できない理由よりできる方法を考える。2、とにかく始める
○地域づくり・・・自分が(生きているうちに)結果をみたい→荒っぽく、拙速にものごとを進めてしまう。そうではなく、自分がいないあとの事までをも見て(時間軸を長く持つ)。

○アートによるまちづくりは2種類ある。
1、見学に訪れる観光客を増やす→著名なアーティストの作品を集める→お金がかかる(資金がない・専門家がいないとできない) 
2、制作に訪れる芸術家を増やす→滞在満足度を上げる(「場の価値」を磨く)→自費滞在する芸術家に対する支援サービス
○ワークレジデンス・・・仕事を持った人、創り出してくれる人、来てほしいお店を募集(パン屋さんいらっしゃい!等)→来て欲しい人・店・企業を逆指名する事により、商店街を自分達でデザインできる
○クリエイターがお試し滞在できるオフィス兼住居を提供→2ヶ月住みながら働いてみる→ここで仕事できそう→企業だけでなく、定住にも繋がる。
○昔・・・量の拡大による豊かさ。今・・・暮らしの多様化による豊かさ。→昔の延長線上ではない社会になっている
○SNS・・・都会の不特定多数に向いていると思われる。しかし、小さな、リアルとパーチャルが混在しているぐらいのほうが効果が上がる(きょうのメニュー→お弁当売り切れ!まだあります等)
○3Dプリンター・レーザーカッター導入→使える人がいないからホコリをかぶる。人が先。使える人がいて、そこから発信していく。
○移住してきた人をみんなで支える・・・資金を出す人、土地を提供する人、何もなければ、商品を購入して売り上げに貢献する。
○一番お金に繋がる(利益が上がる)のは「サービス」の部分。取り戻せるサービスは地区内に取り戻す(取り戻せないサービス仕方ない)。働き方や働く場所の自由度を高めることによって、地域(地区内)に「高度な職」「サービス」を生みだし、地域経済の循環による自立的発展を図る。

質疑応答の中から
○取り組んだけれどもできなかった・失敗した仕事はどうすれば?・・・PCの中に「未完フォルダ」「未来フォルダ」を作って、その中にデータ(企画書)を入れておく。一番ダメなのは、取り組んでできなかったこと、失敗したことをなかったこと「0にしてしまう」事。タイミング・人材が現れる事によっていつかできる。そのためにこれまでやったことをとっておく。
○活性化において、行政に望むことは?
・情報を一番持っているのは行政。情報を開示していないとかそういうことではなく、地域に足を踏み入れて、この地域に今何が必要か、(活性化する)この段階で一番必要な物は何かを把握して、それならはこれをこれ(例えば生産者と企業)を結びつけるとこの地域は回り始めるなとか、地域の中の情報を勉強し結びつけることをやって欲しい。情報は伝わらなければ意味がない。
・何か事業をやる時に、アクセルになる事はないにしても、ブレーキにはならいで欲しい(ゆるめにしてほしい)。がんじがらめではできない。前例がない→これから伸びていく可能性がある。